「ブラックすぎ?施工管理の1日に密着してみた」

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施工管理の仕事は長時間労働、休日が少ない、責任が重い、人間関係がハード、トラブル対応で気が抜けないなどのことから、ブラックな仕事というイメージが非常に強いと思います。

とはいえ、すべての施工管理職がブラックというわけではなく、最近では働き方改革やIT導入で改善している企業も増加傾向にあります。

私の勤めている会社も週休2日制の導入やフレックスタイムにより年間休日が120日以上で残業時間も規制されていて働き過ぎることができない状況です。

1日の作業スケジュールを紹介します。

施工管理の1日のスケジュール

7:45 出社

8:00 朝礼 朝の打ち合わせ

今日の現場の動き、工程、手順、検査等の確認や人員配置を行います。

8:30〜11:00 午前の現場巡視 

各現場の巡視を行い危険行為、危険な箇所がないか確認。現場での職人とのコミュニケーション。検査を行います。

11:00〜12:00 内業

次工程の準備や安全資料の作成。

ExcelやCADでの図面作成業務を行います。

12:00〜13:00 昼休憩

13:00 午後の現場管理と打ち合わせ

13:30〜15:00 午後の現場巡視

午前と同様に安全巡視、検査を行います。

16:00〜16:30 作業終了後の打ち合わせ

TBM-KYの反省、危険ポイントの確認、明日の作業予定の確認を行います。

16:45  事務所での終礼

今日の作業進捗確認、明日の職人の予定確認、施工管理職員の人員配置。ヒヤリハットの確認を行います。

17:00 退社

現在、働き方改革により月間45時間以上の残業は原則できなくなっているので、毎日の残業も多くありません。

施工管理の仕事は、実際やってみるとそれほど厳しいものではありません。

現場は屋外での作業になることが多いので、夏は暑い、冬は寒いという作業環境には注意が必要です。

施工管理の1日のスケジュールです。労働時間も1日、8時間〜9時間程度です。

しかし、職人のように一日中作業をするわけではないので、これも施工管理のいいところだと思います。

施工管理が「きつい」と言われる理由とは?昔と今を比較

施工管理と聞くと、「大変そう」「ブラックな働き方」といったイメージを持つ人が多いのではないでしょうか。実際に現場で働く人の声には、厳しい現実も多くあります。なぜ施工管理が「ブラック」と言われていたか、その理由をわかりやすく解説します。また、現在ではどのように変わったのかも紹介します。

1. 朝も夜も仕事…長時間労働が当たり前

施工管理の1日は早朝からスタートします。6時や7時に現場入りし、夜遅くまで事務作業や打ち合わせが続くのは珍しくありません。しかも、現場が動いている間は気が抜けず、気づけば1日が終わっています。

(現在)

働き方改革により、過度な残業の廃止、休日の確保により1日8時間労働、年間120日以上の休日があり、魅力的な仕事。

2. 休みが取りづらい、連休なんて夢のまた夢?

土日や祝日も現場が動いている場合は出勤。工期の関係で休みが削られることもあり、「休めない」という印象を持つ人が多いのも事実です。

(現在)

週休2日制、ゴールデンウィーク、お盆、正月などの大型連休の確保により働きやすい仕事環境。

3. 責任が重く、プレッシャーが大きい

安全、品質、工程、原価…すべての管理を担うのが施工管理。少しのミスが大きな事故や損失につながるため、常に緊張感を持って働く必要があります。

(現在)

作業の効率化を図り、施工管理職員1人にかかる責任の低減。OJTによる教育も充実。

4. 人間関係が複雑でストレスも多い

現場では、職人さん、協力会社、施主、近隣住民など、多くの人と関わる必要があります。利害の異なる相手との調整は簡単ではなく、人間関係のストレスも避けられません。

(現在)

コンプライアンスの強化、ハラスメントの撲滅により人間関係のストレス低減。

5. 突発対応が多く、計画通りに進まない

天候不良、資材の納期遅れ、急な仕様変更…。現場では「予定通りにいかない」のが当たり前。その都度調整が必要で、精神的にもかなり消耗します。

(現在)

作業の状況合わせて、予定の組み替えが可能。働き方改革により、工程のゆとりができる精神的にも楽。

施工管理に向いている人の特徴6選

施工管理は「きつい」と言われがちな仕事ですが、向いている人にとっては大きなやりがいを感じられる職種でもあります。では、どんな人がこの仕事に向いているの解説します。

1. コミュニケーション力がある人

現場では職人さん、協力会社、施主、上司など、さまざまな立場の人と関わります。相手の立場を理解し、円滑に意思疎通ができる人は、現場でも信頼されやすいです。

2. 段取り力・スケジュール管理が得意な人

工事は段取り命。材料の発注タイミング、作業の順番、人員の配置など、すべてを計画的に進める必要があります。タスク管理が得意な人は施工管理で強みを発揮できます。

3. 臨機応変に動ける人

現場は予期せぬことの連続です。天候、資材の遅れ、人員不足など、トラブルにどう対応するかが試されます。冷静に判断し、柔軟に動ける人は重宝されます。

4. プレッシャーに強い人

大きな責任を伴う仕事なので、ストレス耐性も重要です。プレッシャーの中でも自分の役割を果たせる人には向いています。

5. チームで何かを作り上げるのが好きな人

1人ではできない仕事だからこそ、チームで動くことの大切さを理解している人。完成したときに「みんなで作った」という達成感を感じられるタイプに向いています。

6.収入を増やしたい人

施工管理の年収は600万円以上、頑張れば1,000万円以上稼げる職業です。お医者さん、弁護士のような難しい資格もほとんどなく誰でも高収入を目指せる仕事なので、今よりも収入を増やしたいと思っている人に向いています。

逆に施工管理に向いていない人の特徴5選

1. 人と関わるのが苦手な人

どんな仕事にも向き・不向きがあります。施工管理も例外ではありません。以下に当てはまる人は、施工管理の現場でストレスを感じやすいかもしれません。

施工管理は「人の仕事」とも言われます。無口で済む仕事ではなく、常に誰かと連携・報告・相談が必要です。人との関わりを避けたいタイプの人には厳しいかもしれません。

2. 変化やトラブルに弱い人

予定通りに進むことのほうが少ない現場では、イレギュラー対応が日常茶飯事。柔軟性がない人や、変化にストレスを感じやすい人には向きません。

3. 責任を負うことに抵抗がある人

施工管理は「安全・品質・予算・工程」すべてに責任を持つ立場です。「自分の判断に責任を持ちたくない」というスタンスだと、現場では信頼を得にくくなります。

4. 細かい確認や記録が苦手な人

図面のチェック、工程表の更新、写真の管理、日報の記録など、細かい作業も多い仕事です。そうしたことを「面倒」と感じる人にはストレスになるでしょう。

5. 時間や体力に余裕がない人

自分に合った環境を選ぶことが大事

「向いていない」と感じても、すべてを一人で抱え込まず、フォロー体制のある会社や働きやすい環境を選ぶことで、負担を軽減することは可能です。大切なのは、自分に合った職場やスタイルを見極めることです。

体力仕事ではありませんが、現場を歩き回ったり、早朝から長時間働くことが多いため、体力・生活リズムの管理ができないとキツく感じるかもしれません。

まとめ 施工管理はきつい。でもそれだけじゃありません

施工管理の仕事は、確かに「きつい」「大変」と言われる理由があります。

長時間労働、休日の少なさ、責任の重さ、人間関係のストレス…。これらに耐える体力と精神力が求められるのは事実です。しかしながら、現在では働き方改革や、国の方針によりとても働きやすい環境になっていることも事実です。

完成した建物を見たときの達成感や、自分の段取りで現場が動く面白さ、チームで何かを作り上げる喜びもある仕事です。

つまり、施工管理の仕事は「合う人にはやりがいの塊」「合わない人には地獄」とも言えるかもしれません。

自分の性格や働き方の価値観と照らし合わせて、「施工管理という選択肢」が本当に自分に合っているかどうか、じっくり見極めることが大切です。

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